腰椎椎間板ヘルニア
腰痛を経験したことがある人は、一度は耳にする病名「 椎間板ヘルニア」
痛みがきつく日常生活もままならない場合、手術を選択した方も多いのではないでしょうか?
今回は、体の専門家が腰椎椎間板ヘルニアについて詳しく説明していきます。
(読了時間:4分)
西日本カイロプラクティック業協同組合理事
中央カイロプラクティック院堺院長
安田正典
Contents
椎間板とは?
椎間板とは背骨の骨と骨の間にあり、クッションの役割をする軟骨をいいます。
クッション作用があるというだけあって、椎間板の内部は、髄核と呼ばれる軟かいお餅のような中身があります。その周りを繊維輪という物が何層も取り巻いています。上下は軟骨板で蓋をされています。
ちょっと専門的になりますが繊維輪はおよそ15層〜25層の層から構成されていて、繊維の角度は内側の層で約28°、外側の層では約22°であると測定されています。
この角度のおかげで上下の圧には椎間板は強いのですが、軸回旋の負荷には非常に損傷を受けやすい難点があります。
後に述べますが、椎間板を損傷しやすい動作としては中腰で体を捻る動作が一番危険です。
椎間板は出生時から成長を続け二十歳ぐらいまでに完成し、成人の椎間板になります。それ以降は老化していき質が悪くなっていきます。
椎間板で一番圧力が集中する第4腰椎と第5腰椎の間と、第5腰椎と仙骨との間の椎間板は他のところと比べ急速に老化していきます。
ヘルニアとは?
ヘルニアとは、体内の臓器などが元のあるべきところから「脱出・突出」した状態を言います。
椎間板の場合は、椎間板がつぶれ線維輪が裂けて、髄核が飛び出してしまうことを言います。
飛び出した髄核が神経にあたり炎症が起きると、腰痛だけでなく太ももから足にかけての痛みや痺れが出てきます。( 坐骨神経痛)
腰椎椎間板ヘルニアの症状
代表的な症状は、坐骨神経痛とも言われる足の痛みや痺れです。
ヘルニアが神経にあたる部位によって脚の様々な部分に症状が出ます。
ヘルニアの症状で一番気をつけていただきたい症状が、膀胱直腸障害と言って、尿や便に問題が出る場合です。
尿や便が出にくくなったり、逆に頻繁に出る場合は、手術適応になる場合がありますので、早めに病院を受診してください。
腰椎椎間板ヘルニアの予防法
先ほど椎間板の構造について詳しく述べましたが、椎間板は上下の圧力には強く、軸回旋の圧力には弱いことをお伝えしました。
具体的には、体を捻る動作が椎間板に負担がかかります。
中腰で身体をねじりながら物を持つ動作や座った状態で体を捻ってパソコンをしている動作など、
特に椎間板に負担がかかります。
スポーツでいうとゴルフやテニス、野球なども椎間板に負担がかかる運動です。
どうしても捻る作業をする場合は、コルセットなどで保護してあげるのも効果的です。
当院でのアプローチ・治療方法
そもそもカイロプラクティックとは、骨格の歪みによる神経圧迫を解放するのを目的とした治療法です。
骨格がゆがんだ状態で椎間板に負担がかかる作業を繰り返すとヘルニアになって行きます。
根本的な原因の骨格の歪みや姿勢の悪さをカイロプラクティックで矯正することによって椎間板ヘルニアが完治した例もあります。
100%良くなるとは言えませんが、骨格を正常な状態に戻すことにより痛みを軽減することは可能です。
当院の施術はカイロプラクティックとありますが骨をボキボキしたり、無理に痛いところを押したりすることはしません。
特に椎間板に問題がある場合は、体を捻るような矯正は絶対しません。
対処の仕方があっていれば症状改善の希望はあります。
まずは専門家に診てもらうようにしましょう。
投稿日:
中央カイロプラクティック院堺 安田